4人に聞いた「現場のリアル」と「ちょっとした裏話」

編集部スタッフ(以下、STAFF)が進行します。
登場メンバー
佐藤 祐真(さとう ゆうま):落ち着いた語り口のベテラン。現場経験豊富で、炎上案件の鎮火担当。
中村 海斗(なかむら かいと):デザイナー出身のUXライター。構成や表現のつながりにこだわるタイプ。
藤井 真帆(ふじい まほ):編集プロダクション出身。人の気持ちをすくうタイプのライター。
山本 莉央(やまもと りお):制作会社8年のしっかり者ディレクター。チーム運営と段取りの鬼。
STAFF:
みなさん今日はありがとうございます!
まずは軽く自己紹介を兼ねて、「ディレクターってどんな人?」っていうざっくりしたテーマで話していけたらと思います。
まずは自己紹介代わりに、「自分を一言で言うと?」
佐藤:
僕は…「段取りと根回しの人」かな。
新人の頃にスケジュール炎上ばっかりしてたので(笑)、いまは“報告の順番”とか“伝えるタイミング”に命をかけてます。
山本:
わかります! 私も似たタイプかも。
スケジュールとチームマネジメントって、地味だけど現場ではいちばん効くんですよね。
藤井:
私は“空気の温度を測る人”かな。
リモートでも現場でも、「この人、今ちょっと疲れてるな」とか「この話、誰が言うべきかな」っていうのを感じ取るのが好きで。
中村:
僕は“翻訳する人”です。
デザインの意図を言葉にして、言葉の裏にある想いをデザインに戻す。
「言葉と見た目の通訳」っていう感じです。
STAFF:
いいですね〜。
みんな肩書きは同じ「ディレクター」でも、全然キャラが違う(笑)
ディレクターの“あるある”って?
山本:
「確認おねがいします」が一日に100回出る(笑)
中村:
あるある(笑)
あと「ちょっとだけ調整」って言われると心の中で“それ、全然ちょっとじゃない…”ってつぶやく。
佐藤:
それな(笑)
「3pxだけ動かして」って言われた瞬間に、裏のCSS全書き換えコースが確定するんですよね。
藤井:
あ〜わかる。
私は「一旦整理しますね」って言葉でやさしく包みながら、裏では地獄のように表を作ってます(笑)
STAFF:
なんか、みんなの“あるある”の方向性に職業病を感じますね…。
現場で大事にしてること
中村:
僕は“見た目と体験のつながり”ですね。
デザイナーと一緒に仕事するとき、「この余白は“安心”を作ってる」とか「このフォントは“声のトーン”を表してる」みたいな話をします。
山本:
かいとさん、それめっちゃ素敵。
私も、チームの“間”を作るのがディレクターの仕事だと思ってて。
急がせるより、ちゃんと“間”を取るほうがチームは長く走れるんですよね。
藤井:
私は、“頑張りすぎない勇気”かな。
特に若手の子たちって、責任感が強くて抱え込みがち。
だから、「休むのも仕事のうちだよ」って伝えるようにしてます。
佐藤:
それほんと大事。
僕も、昔は“寝ずに進めることがプロ”だと思ってたけど、
実際は“寝ないと判断が鈍る”んですよね。
現場で一番怖いのは、“判断ミス”なんです。
ちょっと脱線:「現場の癒し」ってあります?
藤井:
Slackでメンバーのペット写真が流れてくると癒されます。
あの数秒の休憩、大事。
中村:
僕はSpotify。
タスク整理するときはローファイかジャズ。会議の前はテンポ早めのポップス(笑)
山本:
私はチームの「お疲れさまスタンプ」!
地味にモチベーション上がるんですよ。
「あ、ちゃんと見てくれてるな」って思えるから。
佐藤:
僕は夜中の進捗チェックの後に飲む、ちょっとぬるいコーヒー(笑)
“あ、今日も終わったな”って実感する瞬間。
STAFF:
仕事の中にそれぞれの“ほっとタイム”があるの、なんか良いですね。
最後に一言、「これからのディレクターに必要なもの」
佐藤:
“誠実な説明力”。
わかんないことをわかったふりしない、できないことはちゃんと伝える。
それが信頼につながる。
中村:
“翻訳力”。
チームの中で、デザインも言葉も技術も、全部“伝わる形”にする力。
藤井:
“共感と距離感のバランス”。
相手に寄り添いながらも、自分をすり減らさないこと。
山本:
“整える力”。
情報も気持ちもバラバラになりがちな現場を、ちゃんと形にしていくこと。
STAFF:
全員の言葉に、現場で積み上げてきた年数がにじみ出てますね。
ありがとうございました!
編集後記(STAFFより)
打ち合わせの合間におこなった今回の座談会。
4人が話していると、まるで制作現場のSlackチャンネルをのぞいているような空気でした。
共通していたのは——
「ディレクターの仕事は、“整える”こと」。
でもその整え方には、4人それぞれの色がある。
この座談会をきっかけに、
“ディレクターって、ただの調整役じゃないんだ”と感じてもらえたら嬉しいです。

