ディレクターズQ&A

「任されすぎてパンクしそう」 2年目が抱える“責任の壁”をどう乗り越える?

仕事を始めて2年目。
少し慣れてきた頃に、突然タスク量が跳ね上がって、
「こんなに任されるなんて聞いてない!」
と思う瞬間、ありますよね。

最初は小さな作業しかできなかったのに、
気づけば新卒の子たちに教える側になっていたり、
急に会議の準備や顧客対応を任されるようになったり……。

「ありがたい」気持ちと「しんどい」気持ちが同居して、
自分でも整理がつかなくなる時期です。

今回は、制作ディレクター2年目の聡一さんからの相談。
任されるタスクが去年の倍以上、毎日押しつぶされそう。
だけど、逃げたくない。
今の会社でちゃんと頑張りたい。

そのまっすぐな気持ちに、FIELD NOTEの10人が全員で向き合います。

【相談】
制作ディレクター2年目の聡一です。
僕のチームには若手が多く、毎年新卒が何人か入ってきます。
僕の後に今年の新卒が2人ほど配属され、仕事をしています。
上司のPMやPLから任されるタスク量が去年の倍以上になり、正直パンクしそうです。
気にしてくれる先輩ディレクターもいるのですが、僕は毎日降ってくるタスクをこなすことで精一杯です。
こんなに忙しくなるとは思っていなかったので驚いてしまい、最近ではくたびれてきてしまいました。
友人に相談したところ、「もっと楽な同業他社はいっぱいあるから転職すれば?」と言われたのですが、僕はこの会社でがんばりたいです。
どうやったら毎日の膨大な量のタスクをこなすことができるようになりますか?

回答スタート!

まずは、みんなの“2年目”の思い出から

西田
うん……これはリアルだな。
俺も2年目が一番つらかった。
「1年目だから許される」が消える年なんだよ。
急に“できるもの”として扱われるようになって、
そのギャップで気持ちがついてこなくなるんだ。

佐藤
わかる。
1年目は「習う側」、2年目は「任される側」。
この切り替えが一番しんどい。
でも、多くの人がそこで踏ん張って、
“ディレクターの背骨”ができていく感じなんだよね。

山本
タスクが急増すると、「自分が下手だから回らないのでは?」と
自分を責めがちになるけど、それは違います。
単純に“役割がひとつ上がった”だけなんです。

村上
わかる〜!
俺もSNS案件の担当増えたとき、
1日の終わりに“今日なにしたっけ…”ってなるくらい疲れてた(笑)

「タスクの多さ=実力不足」ではない

高橋
まず強調したいのは「タスク量」と「スキル」は比例しないこと。

よくある誤解なんだけど、
“できるようになったから”任されるのではなく、
“人が足りないから”任されることも普通にある。

データで見ても、
若手にタスクが集中する組織は珍しくない。
だから「僕だけが下手だから忙しい」という構造ではないんだよね。

小川
そうそう。
UX設計でも同じで、
「依頼が増える=その人の設計が上手い」
とは限らない。
単に“そのラインの仕事が詰まっている”だけのこともある。

だから、まずは罪悪感から手放していいと思う。

「こなす」発想ではなく「整える」発想へ

佐藤
タスク量が増えたときに大事なのは、
“全部自力で処理しよう”としないこと。

ディレクションって、
仕事をさばく仕事じゃなくて、流れを整える仕事
なんだよね。

山本
タスクの種類を分解して、
・自分じゃないとできないもの
・他の人に振れるもの
・後回しにすべきもの
を整理すると、一気に視界が広がります。

2年目のうちは、この整理が苦手なだけ。
時間かけて慣れれば必ず上達します。

「忙しい時こそ共有」が一番効く

中村
僕からはこれを言いたい。
忙しすぎる時ほど、人と共有する。

2年目って、
「任されたから自分でやらなきゃ」って思いがちなんだけど、
それは逆効果になることも多い。

自分が抱えてる“量”や“困ってる点”を可視化すると、
チームが一気に動き出すことがあるんですよ。

西田
あー、これはほんまそれ。
忙しいと「手伝ってください」が言いにくくなるんだよなぁ。

でも、パンクする前に声を出したほうが、
結果的にチームも回るし、自分も守れる。

「2年目の壁」の正体は“判断疲れ”

藤井
タスク量そのものより、
“判断する回数”が増えることで疲れているように感じます。

  • どれを優先する?
  • どれを任せる?
  • どこまで自分でやる?
  • どこが締め切り?

毎日これだけ判断していたら、
誰だって疲れますよ。

疲れて当然なんです。

田中
SNSの仕事もそうだよ。
“決める回数”が多い仕事って、思ってるより消耗する。
だから自分のせいだと思わなくて大丈夫。

具体的に“どう回すか”

★① 朝イチの「仕分け」で半分終わる

高橋
まず朝イチでタスクを3分類してみて。

  1. 今日絶対やること
  2. 今日やるけど深く考えなくていい作業
  3. できたらやる

これを5分でやるだけで、
“今日の焦り”がだいぶ軽くなる。

★② 絶対、抱え込まない

山本
タスク量が増える最大の原因は、
“見えないタスク”を抱え込んでること。

上司や先輩に
「今これくらい抱えてます」
と言うだけで、負荷が調整されることがあります。

これは弱音じゃなくて、
正しい情報共有です。

★③ 「できません」を早めに言う

佐藤
2年目に一番必要なのはこれ。
言い方は丁寧でOK。

「〇〇が重なっているので、期限を調整してもらえますか?」
「この作業は△△さんにお願いした方が早いかもしれません」

これを早めに言える人は、
後輩にも信頼される。

★④ 休んだ方が早い日もある

藤井
疲労がたまると、
「判断」も「作業」も精度が落ちます。

結果的に遅くなる。

だから、休むことを罪にしないでください。

10人が最後に寄ってたかってメッセージ

佐藤
任されるってことは、あなたを信じている証拠。
でも“全部ひとりで”じゃない。
周りをもっと頼っていい。

村上
タスクの波は誰にでも来るけど、
その波を“どう乗りこなすか”は練習で覚えられる!

西田
2年目はしんどくて当たり前。
でも、この時期に覚える段取りの感覚は一生モンやで。

山本
抱え込まないで。
誰かと一緒に進めたときのほうが、早くて正確です。

高橋
忙しいときほど、整理と共有。
これだけで、数字のように負荷が下がる。

中村
“整える”を意識すると、仕事の流れが変わりますよ。

小川
タスクの構造を見てみて。
どこが詰まっているかが見えたら、改善できます。

藤井
疲れているなら、まずは深呼吸……じゃないですね(笑)
一回止まって、心のざわつきを落としてあげて。

田中
忙しいときって視界が狭くなる。
だからこそ“誰と働くか”を思い出して。
チームは味方だよ。

黒川
今のあなたの悩みは、確実に経験となって蓄積される。
無駄な時期なんてどこにもありません。

編集部からの返答

聡一さん、相談を送ってくれてありがとう。

2年目って、
「任されるのは嬉しい」
「でも正直こなせない」
その両方が混ざって、気持ちが揺れやすい時期です。

でもその揺れは、
“ちゃんと向き合っている人”にしか起きません。

もししんどい時は、
仕事量ではなく“状況”を共有してみてください。
思っている以上に、まわりは助けてくれます。

そしてこのQ&Aは、
みんなの悩みを一緒に整理する場所です。
今回みたいに、気になることがあればぜひ気軽に送ってください。

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