Webディレクターって、だいたいこんな感じ

“こうしたらいいのに”が止まらない

コンビニのレジ前に立っていても。
駅の改札を抜ける瞬間でも。
Netflixのサムネイルを眺めているだけでも。

僕の頭の中では、だいたいこういう声が出ています。

「これ、こうしたらもっと良くない?」

職業病です。
完全に。

普段は改善提案を仕事にしています。
検索意図を見て、導線を分解して、CVRの落ちどころを探して、小さな改善を積み重ねる。

でも困るのは、仕事が終わっても止まらないことです。
改善のスイッチが、オフにならない。

今日はそんな話です。
Webディレクターって、だいたいこんな感じ。
そして、その厄介な癖が、実はちゃんと仕事に返ってきているという話です。

コンビニで勝手にABテストを始める

まずコンビニです。

新商品の棚に立ち止まると、つい視線の流れを追ってしまいます。
どの高さに何があるか。
一番売りたい商品はどこに置かれているか。

気づいたら頭の中でこう考えています。

「これ、右端に“期間限定”のPOP置いたらCVR上がるのに。」
「この価格表記、フォントもう少し太くしたほうがいいのでは。」
「そもそも棚の左から右に視線が流れる前提で並べてるけど、ここ通る人の導線逆じゃない?」

買い物に来ただけなのに。
勝手に仮説を立てています。

そして怖いのが、心の中でABテストまでやっていることです。

A案:価格訴求。
B案:限定訴求。
C案:ランキング表示。

どれが刺さるか、勝手に想像している。

これ、あるよね。

でもこの癖、実は悪くないです。
なぜなら「観察→仮説→想像検証」の流れを、日常で回しているからです。

改善提案って、特別な時間にだけやるものじゃない。
普段から“気になる”状態をキープしていることが、提案の質を底上げしている。

今すぐできる一手としては、コンビニで一つだけやってみてください。

「一番目立つのはどれか?」を3秒で答える。

これだけです。
目立つ理由を言語化できたら、もう立派なトレーニングです。

レストランで導線が気になる

次は飲食店です。

席に案内されて、メニューを開いた瞬間。
僕は料理ではなく、構造を見ています。

最初に目に入るのは何か。
写真の大きさの差は何か。
セットメニューはどこにあるか。

「これ、最初のページで単価上げにいってるな。」
「ドリンクの導線弱いな。」
「ここ、写真1枚差し替えるだけで印象変わるのに。」

完全に余計なお世話です。
でも止まらない。

この癖が仕事に返ってくる瞬間があります。

それは「離脱理由を想像できる」ということです。

飲食店で迷うときの気持ち。
どこから頼めばいいかわからない微妙なストレス。
価格帯が読めない不安。

その感覚を体で知っていると、Webでも気づきやすい。

導線が弱いページは、だいたい“迷い”を生んでいます。
ユーザーは怒らない。
ただ離脱する。

だから僕は、飲食店で迷ったときに、1つだけやっています。

「今、なぜ迷ったか」をメモする。

本当に一言でいいです。
価格帯が見えない。
写真が小さい。
おすすめがわからない。

これ、提案のネタになります。

家族との会話で改善提案をしてしまう

ここが一番まずいところです。

家族が「このアプリ使いづらい」と言った瞬間。

「どこが?」
「どのタイミングで?」
「それって最初の設計の問題じゃない?」

やめろ、武。
今は家族の時間だ。

でも分解癖が出る。

ただ、ここで気づいたことがあります。
相手は解決策を求めていないことがある。

これは仕事にも通じます。

クライアントが「使いづらい」と言ったとき。
すぐに改善案を出すより、まず感情を受け止める。

「なるほど、そこストレスですよね。」

改善提案をする人ほど、いきなり解決に走りがちです。
でも、共感が先にないと提案は刺さらない。

プライベートでちょっと失敗することで、仕事では慎重になれる。
これ、わりと本当です。

Netflixでサムネイルを研究している

完全にオタクですが、サムネイルも見ています。

同じ作品でも、ユーザーごとに違うビジュアルが出る。
あれ、最高に面白い。

「この人にはラブ要素を見せるんだ。」
「こっちはアクション推しだな。」

つまり、期待値のチューニングをしているわけです。

これ、Webでも同じです。

検索意図によって、見せるべき要素は変わる。
全部を一度に見せなくていい。

トップで全部語らなくてもいい。

今すぐできる一手としては、自分のサービスページを1つだけ見直してみてください。

「誰に向けて書いているか」を一言で言えるか。

曖昧なら、改善余地ありです。

改善癖は、実は“楽しみ”でもある

ここまで読むと、ずっと仕事してるみたいに見えますよね。

でも、僕はこれを面白がっています。

「あ、ここ工夫してるな。」
「これうまいな。」
「ここ、もったいないな。」

世の中が全部ケーススタディに見える。

それって、わりと楽しいです。

Webディレクターって、だいたいこんな感じです。
日常が教材になる。

そして、改善提案って大きな改革じゃなくていい。

小さな一手でいい。
5分でいい。
火を消さないことが大事。

今日できることはこれです。

  1. コンビニで一番目立つ商品を言語化する。
  2. 飲食店で迷った理由を一言メモする。
  3. 自分のページを“誰向けか”で見直す。

それだけで、観察の筋肉は鍛えられます。

“こうしたらいいのに”が止まらない人へ

もしあなたが、日常でつい改善案を考えてしまうなら。

安心してください。
それ、向いてます。

でも一つだけ忘れないでください。

全部を直さなくていい。

全部を提案しなくていい。

小さく、続ける。

Webの仕事って、派手じゃないです。
でも、じわじわ効いてくる。

改善はクセになる。
でもそのクセは、ちゃんと武器になります。

だから今日も僕は、コンビニで棚を眺めながら思っています。

「これ、こうしたらもっと良くない?」

止まりません。
でも、それでいいと思っています。

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投稿者

武 流星
武 流星
SEOと企画設計に強いコンテンツディレクター。
“読まれる理由”を構造化し、数字と体験の双方から企画を組み立てるタイプ。
軽快な語り口と鋭い分析で、若手にも人気の指導スタイル。