4月の現場がちょっと楽になる、先輩の準備

新人にGAを教えるとき、最初に伝える3つの数字

4月になると、現場にちょっとした季節のイベントが発生します。

新人が入る。
Slackのアイコンが増える。
そして質問が増える。

中でも毎年ほぼ確実に来るのが、これです。

「GAって、どこ見ればいいんですか?」

いい質問です。
むしろ聞いてくれた方が助かります。

ただ、ここで先輩が真面目に答え始めると、だいたいこうなります。

セッションとは何か。
ユーザーとは何か。
エンゲージメントとは何か。
イベントとは何か。

説明している途中でふと気づきます。

「あれ、これ授業じゃない?」

新人は静かになります。
うなずいてはいるけど、顔がちょっと遠い。

そして最後にこう言います。

「ちょっと触ってみます!」

これはだいたい、GA迷子の始まりです。

僕はこれを何回かやってから、方針を変えました。
GAを全部説明するのをやめました。

代わりに、最初にこう言います。

「まず3つだけ見れば大丈夫です。」

PV
CVR
CTR

この3つです。

今日はその話をします。
新人教育の話でもありますが、実はもっと単純で、未来の自分のSlack通知を減らす準備の話です。

4月、なぜか質問が一気に増える

4月のSlackは、ちょっとした観察対象です。

新人が入ると、質問のパターンが面白いくらい似てきます。

朝。

「GAってどこを見ればいいですか?」

昼。

「このページのPVってどこで見ますか?」

夕方。

「CVってGAで見れますか?」

そして夜。

「CTRって何ですか?」

質問は違うんですが、迷っている場所は同じです。

これは新人が悪いわけではありません。
むしろ、GA4を初めて開いたら誰でもこうなります。

左のメニューを見てください。

レポート。
探索。
エンゲージメント。
集客。
イベント。

画面を開くと、さらに数字が増えます。

セッション。
ユーザー。
エンゲージメント率。
イベント数。

新人からすると、どこから読めばいいのか分からないダッシュボードです。

一方で先輩はこう見ています。

「このページPV多いな」
「でもCVR低いな」
「広告CTRどうだったっけ」

つまり、見る順番が決まっている。

新人が迷うのは能力の問題ではありません。
単純に、地図がないだけです。

新人が入ると、GAの見え方が違う

少しだけ整理します。

新人と先輩で違うのは、知識の量ではありません。
視線の順番です。

先輩はGAを見るとき、頭の中でこうなっています。

人は来ているか。
成果は出ているか。
クリックされているか。

この3つを確認してから、細かい数字を見ます。

でも新人は違います。

GAの画面を見た瞬間、こうなります。

数字が多い。
どれが重要か分からない。
どこを見ればいいのか分からない。

この状態でGAの概念説明をすると、ほぼ確実に迷子になります。

だから僕は、最初にこう言います。

「GAは数字が多いです。でも最初は3つだけ見れば大丈夫です。」

PV
CVR
CTR

これだけです。

理由はシンプルです。

PV
=人が来ているか

CVR
=成果が出ているか

CTR
=クリックされているか

この3つで、サイトの基本的な動きが全部分かるからです。

新人にとって大事なのは、GAを理解することではありません。
まず、どこを見るかを知ることです。

GAはまず「PV」を見る

最初に教えるのはPVです。

GA4の画面を開きます。

左メニュー

レポート

エンゲージメント

ページとスクリーン

ここに出てくる

表示回数

これがPVです。

新人にはこう説明します。

「PVはページが何回見られたかです。」

ここでついでに、もう一つだけ教えます。

右上の日付です。

GA4の数字は、期間を変えると全部変わります。

新人と一緒に

日付

絶対日付

に変更します。

さらに

比較をON

前年同期

にします。

これだけで、PVの見え方がかなり変わります。

「このページ、去年より伸びてるんですね」

新人が初めて数字を読める瞬間です。

次はCVR。サイトの成果を見る

次に教えるのはCVRです。

GA4では

キーイベント率

で見ることが多いです。

レポート

エンゲージメント

イベント

ここで

キーイベント数
キーイベント率

を確認します。

新人にはこう説明します。

「CVRは、来た人のうち何人が成果につながったかです。」

Looker Studioのダッシュボードでは、
この3つを並べます。

セッション
キーイベント数
キーイベント率

スコアカードを作る場合は

挿入

スコアカード

比較期間

前年同期

スタイル

比較ラベル表示

これをONにします。

新人に数字の変化を見せるには、
比較表示が一番分かりやすいです。

最後はCTR。クリックの数字

3つ目はCTRです。

これはGAというより、
広告やSearch Consoleで使う数字です。

Search Consoleの場合は

検索パフォーマンス

平均CTR

で確認できます。

CTRは

クリック数 ÷ 表示回数

です。

新人にはこう言います。

「見られた中で、どれくらいクリックされたかです。」

ここまで来ると、新人の頭の中でこう整理されます。

PV
→ 人が来ている

CTR
→ クリックされている

CVR
→ 成果が出ている

つまり

人 → クリック → 成果

サイトの流れが見えるようになります。

これが理解できると、GAの画面は急に読みやすくなります。

今日からどうする?未来の自分を助ける準備

最後に、先輩の小さな準備です。

新人教育を完璧にする必要はありません。
でも、1つだけ準備しておくと楽になります。

それは、新人用のGAメモです。

例えばこんな感じです。

GA 最初の3つPV
ページが見られた回数CVR
来た人のうち成果につながった割合CTR
表示された中でクリックされた割合

さらに場所も書きます。

PV
レポート → エンゲージメント → ページとスクリーンCVR
キーイベント率CTR
Search Console / 広告レポート

これをSlackに置いておくだけで、
質問の半分くらいは減ります。

新人が悪いわけでもありません。
先輩が悪いわけでもありません。

GAの入口が多いだけです。

だから僕は、最初にこう言います。

「まず3つだけ見てください。」

PV
CVR
CTR

GAの数字はたくさんあります。
でも最初は、この3つで十分です。

4月の現場では、
そのくらいの準備がちょうどいい。

来月の自分のSlack通知も、
たぶん少し減ります。

まあ、そういう準備です。

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投稿者

高橋 颯人
高橋 颯人
SEOコンサル出身。数値分析と戦略立案を得意とし、Webディレクター向けに“数字で語る進行管理”を提唱している。GA4やSearch Consoleを使った改善提案を得意とし、数字に苦手意識を持つディレクターにもわかりやすく解説する記事で人気。