オンライン会議、全員バーチャル背景or黒背景の状態ってどこか重くないですか。
整然と並んだ顔アイコン。議題が始まって、終わって、「お疲れ様でした」。
なんか、閉廷みたいな感じがするんですよね。
笑えないのは、これがもう「普通」になってしまってること。誰も悪くないんですけど、気づいたらチームの雑談がゼロになってた。3年一緒に仕事してる人が、どんな部屋に住んでるか知らない。
そんなとき、背景画像を変えてみました。それだけで、プロジェクトの空気が変わったんですよね。
目次
若手の頃、オフィスでの「すきま」が会議を助けてた
フルリモートになってから気づいたことがあります。
オフィスにいたころ、会議室に入る前に廊下でちょっと話したり、お茶を取りに行くついでに「あの件どうなりました?」と聞いたり、そういうすきまの時間があったんですよね。それが会議本番の発言しやすさとつながってた気がしてて。
リモートになってから、チームとの会話が「Slackの通知」と「オンライン会議の議題」だけになってた時期がありました。効率は悪くない。でも何か足りない感じがずっとあった。
あの「すきま」がなくなってたんだと思います。
本棚を映したら「本棚いいですね」と言われた
あるとき、チームの定例でふと思ったんです。全員、同じようなトーンの背景を使ってる。顔だけが並んでる。みんながスーツ姿でいるような感じ、とでも言うか。
そこで一回、本棚が映る場所に移動して、そのまま参加してみました。
「本棚いいですね」と誰かが言った。それだけで、その日の会議がちょっと違う感じになって、議題の前に少し会話が生まれた。
たったそれだけなんですけど、その日の発言量が明らかに多かった気がします。
アイスブレイクって、仕込まなくても起きる
背景画像の話をする前に、一個だけ言葉を整理しておきたくて。
アイスブレイク(ice break)というのは、会議の冒頭に場をほぐすための働きかけのことです。「氷を割る」という言葉の通りで、緊張した場を柔らかくして、みんなが話しやすい状態を作るためのもの。「最近嬉しかったこと」を一言ずつ言ったり、簡単なゲームをしたり、形はいろいろです。
よく「時間の無駄」と思われて省略されるんですけど、会議本番の発言の質ってここで場がどれだけほぐれるかにわりと左右されます。
で、背景画像の話に戻ると。「その背景どこですか」「猫いるんですか!?」みたいな会話って、アイスブレイクのコンテンツを用意しなくても自然に起きるんですよ。しかも全然わざとらしくない。これが、背景画像が思いのほか機能する理由だと思ってます。
「この人ってこういう人なんだ」が見えると、話しやすくなる
本棚が見えると「どんな本を読む人なんだろう」、植物があると「丁寧に育ててるんだな」、ぬいぐるみがあると「そういうのが好きなんだ」という情報が自然に入ってくる。
その小さな情報が、画面越しの相手に少しだけ輪郭をくれます。輪郭があると、なんとなく話しかけやすくなる。話しかけやすくなると、会議でも意見を言いやすくなる。
チームの心理的安全性って、大掛かりな取り組みが必要なものだと思ってたんですが、こういう小さいことの積み重ねでもあるんだなと、やってみて気づきました。
実際にやってみて分かったこと
一番大事だったのは、自分が先にやることでした。「背景変えてみてください」と言うより、私が先に変えた方が、チームが動きやすかった。
あと、背景が話題になったとき、そのまま1〜2分くらい雑談に使うようにしてます。「実はこれ、先週旅行したときに撮った写真なんですけど」みたいな話が、そのまま自然な会話になる。議題の前に1分あるだけで、その後の発言の出方がけっこう違います。
ただ一つ気をつけてるのが、強制しないこと。「今週から全員背景を変えましょう」みたいにやると、それはアイスブレイクじゃなくて義務になってしまう。義務になった瞬間、背景画像はただの制服になる。自然に広がっていく余地を残しておくのが、長続きするコツだと思ってます。
そういえば、このやり方をしばらく続けてたら、チームの一人が「今日のプロジェクトのイメージに合わせてみました」って背景を毎週変えてくるようになったんですよ。それが毎週ちょっと楽しみになってたりします。
背景一枚、変えてみるだけでいい
劇的に何かが変わるわけじゃないです。でも「この人ってこんな人なんだ」という小さな発見が積み重なると、チームの中にすきまが生まれてくる。
すきまができると、議題以外の話が生まれやすくなる。そして議題の話もしやすくなる。
次のオンライン会議、背景を一枚変えてみてください。「それどこですか」という一言から、思ってないところに話が転がっていくことがあります。

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